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カーネルコンフィグの設定を上書きしたい(TIのBSP)

TIのBSP(meta-tiやmeta-aragoなどのレイヤー)を使用した構築に取り組んでいます。
自前のカーネルコンフィグを元に.configを変更するにはどうすればよいでしょうか。
カーネルのレシピにはlinux-ti-stagingというものが用いられているようであり、

$ MACHINE=<ボード名> bitbake linux-ti-staging -c listtasks

を実行してみたところ、どうやらdo_configureというタスクでカーネルコンフィグが設定されているようです。
しかしMACHINEに応じてカーネルコンフィグが設定される流れが理解しづらく、どこにパッチを当てればよいか分かりません。

setup-defconfig.incの中でタスクdo_configureが定義されています。
それを手がかりに調べたところ、どうやらTIのBSPでは以下の流れでカーネルコンフィグが設定されているようです。

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a. MACHINEに応じて、SRC_URIをサーチするパスが決定される。
(meta-ti/conf/machine/*.conf を参照。SOC_FAMILYという変数が重要なようです)

b. タスクdo_unpackの実行時、サーチパスを元にdefconfigという名前のファイルを探してワークディレクトリにコピーする。
(meta-ti/recipes-kernel/linux/linux-ti-staging-<version>/ 以下のdefconfigファイルを参照。
カーネルのソースコード内で利用されているdefconfigファイルとは別のものを意味するので注意してください)

c. タスクdo_configureで、コピーしておいたdefconfigファイルの記述内容に応じてカーネルコンフィグを設定する。
(既存のコンフィグファイルをコピーしたり、あるいはシェルスクリプトを呼び出してコンフィグを設定したりなど、
記述内容によって挙動が変わってくるようです。詳しくはsetup-defconfig.incを参照してください)
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よってカーネルコンフィグを変更するには、以下の手順を実行してください。

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1. ターゲットボードにどのdefconfigファイルが適用されているかを確認し、
どうやって最終的なカーネルコンフィグが設定されているかを調べます。

2. それを元にパッチを当てるべき箇所を特定して、パッチを作成します。
https://yoctobbq.lineo.co.jp/?q=node/41
の(b)を参考に、
$ MACHINE=<ボード名> bitbake linux-ti-staging -c devshell
を利用する方法を試してください。
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上記の流れについて、
build/<tmp_dir>/work/<MACHINE>/linux-ti-staging/<version>/temp/ 以下にあるタスクのログファイルが参考になるので、確認してみてください。