This service is available only in Japanese-language.

pppd コマンドを生成する方法をご教授ください

wsl2 環境下でUbuntu-20.04 上にて imx-5.15.52-2.1.0(imx-linux-kirkstone) を使用して i.MX8MPlus EVK 用のイメージを作成しようとしています。
ppp 機能を有効にしたいと考えており、カーネルの設定変更を行いました。
ビルド後にrootfs を確認すると /lib/modules/5.15.52・・・/kernel/drivers/net/ppp/ フォルダが生成されており、ppp*.ko ファイルが配置されているのを確認できました。
このライブラリを使用する pppd などのコマンドを生成する方法が分からず試行錯誤しています。
古い linux では toolchain の設定変更で生成するコマンドを選択できた記憶があるのですが、yocto では pppdコマンドの生成をどのように行うのでしょうか。
ご教授をお願いいたします。

pppdのコマンドは、pppという名称のパッケージで提供されます。
bitbake を使って生成されるイメージにこのパッケージを追加する場合、イメージを構成するパッケージ群を定義するIMAGE_INSTALL変数に、ppp パッケージを追加する必要があります。
conf/local.conf の最後で、
IMAGE_INSTALL:append = " ppp "
と記載することで、イメージの中に pppd を追加することが可能となります。

最終的には、bitbake-layers  のサブコマンド create-layer を使用して新規にレイヤーを生成し、
レイヤー内に既存のイメージレシピをベースとした新規レシピを作成し、
その中でIMAGE_INSTALL += "ppp"
と記載後、bitbake-layers のサブコマンド add-layer で作成したレイヤーを追加することで、
新規にプロジェクトを生成した場合でも、作成したレイヤーを追加することで、変更点の再利用が
可能となります。
イメージレシピの作成は、pokyに含まれるサンプルである以下のレシピが参考になります。
poky/meta-skeleton/recipes-multilib/images/core-image-multilib-example.bb

conf/local.conf に IMAGE_INSTALL:append = " ppp " を追加して再ビルドした結果、ターゲットシステム上で pppd コマンドが動作することを確認できました。
ご教授ありがとうございました。
再ビルドの過程で、busybox の chat アプレットが有効になっているとビルドエラーになる問題がありましたが、busybox 内のこのアプレットを無効にすることで回避できました。
変更後にターゲットシステムで chat コマンドが使えることから、ppp パッケージにもchat コマンドが用意されていて、busybox のアプレットと干渉しあったものと思われます。
また、新規にレイヤーを追加してこの変更を恒久化する課題は現在試行中となります。